本記事の目的(図で理解するビジネス書)
今回の内容は入社1〜5年目あたりの若手ビジネスマンにおすすめしたい名書を紹介します。
書籍はそこそこ分厚いので、普段あまり読書をしない方向けに個人的に恩恵を受けた部分を切り取って紹介していきます。
本記事で工夫したところとして、「直感的に理解できる図を使った解説のみ」となっています。
それでは早速、解説していきます。
7つの習慣
優先順位を決める方法
皆さんは優先順位をどのように決めていますか?
7つの習慣の第3の習慣として位置付けられている「最優先事項を優先する」では下の図を使って優先すべき内容を説明してくれます。
まずは皆さんの仕事でのタスクを下図の領域に当てはめて考えていってください。
1つの領域に2つも項目が挙がれば十分です。
それでは最優先事項はどの領域なのか、紹介します。
書籍では、ほとんどの人が9割も第1領域のみで仕事を終えていると紹介されています。緊急の仕事に振り回されていると。
そして疲労し、挙げ句の果てに残りの1割を第4領域で使ってしまうと。
7つの習慣で書かれている優先事項とは
急ぎの仕事 << ゴールに近くために必要な事 です。
実は第2領域が一番重要であり、最優先で進めることを考えるべき内容になります。
分かっていてもなかなかできない事ですが、意識できるかできないかで行動が変わってくるので頭に入れておきましょう。
個人的な体験から得た感想
隙間時間を使って勉強や自己啓発に時間をさいておくと意外なところでその知識が活躍する事があります。
私の場合はSNSやYoutubeで最新の情報収集(テレビや新聞は数年遅い)とプログラミングを使って一からアプリを作るなどしています。
将来の目標でもある自分の教材・本を書きたいという想いもあり、それほど苦にならずに続けられています。
その結果、日常業務を簡単に自動化できたり新しい便利な技術を使って周囲を改善していくなどができるようになりました。
少し先を見ながら仕事ができるようになると、目標と関係ない仕事を見極められます。
そんな仕事はできるだけ他人に任せ、より難易度は高いが自分の成長に繋がる仕事を選んでいけるのが理想。
全ては無理ですが、軽く意識できるだけでも自分への肉体的・精神的負荷が減り楽になれると感じています。
ポイントをまとめます。
①自分の将来なりたい姿(目標)を決める
②①に合った行動を最優先で行動する
③優先順位の低い仕事はできる限り拒否する
イシューからはじめよ
価値の高い仕事とは
イシューからはじめよの書籍でいう「イシュー」とテーマとなる問い・課題であり、
与えられたテストに対して100点をとるよりも「何を問題にするのか」「どのテストを受けるのか」を見極める方が価値が高く大切だという事が書かれた書籍です。
皆さん、資料の完成度を頑張って上げている方はいませんか。
私も結構やりがちなので、自分への復習も兼ねてですが、
下の図における縦軸、解の質(答えのクオリティ)を上げる努力をしたところで課題の設定を間違えていたら意味がない、体力を失うだけだという事です。
この道筋は「犬の道」と呼ばれます。
犬の道ではいつまでたっても「価値のある仕事」はできません。
重要なことは「イシュー:どれだけ的確なテーマとなる問いを設定できるか」にかかっているということです。
まずは的確なイシューを設定すること。
例えその質が60点だとしても仕事は進んだ事になります。
個人的な体験から得た感想
やるべき仕事が10種あるとして、本当にやるべき課題は2、3個かもしれません。
この本を読んだ後、解くべきテーマにはこだわるようになりました。
特に良いイシューを設定をする上で重要なのが情報収集。
本書では一次情報が重要と書かれています。一次情報とは生の情報で製造現場では現場で起きている現象、商売であればお客さんの声などです。
上司から与えられたテーマを「本当に解くべき隠れた重要テーマは何なのか」と常に自分に問うことで無駄な結果に終わる事が本当に減りました。
テーマの選定が勝負になるので、恐れず取り掛かる前に十分時間をとることをおすすめします。
この時間は7つの習慣における優先順位としては第2領域となり、優先して常に考えて取り組むと効率的な仕事に繋がります。
その考えるための技術として有効な手法が次に紹介する「ピラミッド原則」です。
考える技術・書く技術
ピラミッド原則
この書籍で紹介する内容は、読み手にとってわかりやすい文章(伝わりやすい文章)を作るために、ピラミッド構造で論理構造を作る技術です。
少し堅苦しくなりますが、「書く技術」はビジネスにおいて基本中の基本であり、全ての場面で必要なスキルなのでぜひマスターしましょう。
「ピラミッド構造」とは自分の伝えたいことを整理し、その主張に対して論理性があるかを確認するツール。
一つの結論に対して複数の根拠が連なるのでピラミッドのような形になります。
上段で現れた疑問を下段で解消していくイメージであり、下段に行けば行くほど抽象度が高くなります。
この図の示すメッセージとして、
①上から下へ降りる矢印(なぜ、Why?)と②下から上に登る矢印(だからなに、So what?)があります。
例えば:【自社は3Dプリンタ市場に参入すべきだ】 という結論に対して
【A:事業機会の視点】・・・3Dプリンタ市場に進出すべき
【B:財務の視点】・・・自社の投資判断基準をクリアしている
とこんな感じになります。
さらに掘り下げて
【a1:顧客】・・・3Dプリンタ市場は伸びていく
【a2:競合】・・・競合があまりいない
【a3:自社】・・・保有技術がすでにあり優位性がある
というように漏れなくダブりなく、網羅的にサポートメッセージを挙げられると根拠が深まっていく仕組みです。
個人的な体験から得た感想
新人の時、人に説明する時に「なぜ?」と言われて答えがでない事が多々ありました。
答えられない理由として結論に対する2段目・3段目を具体的に言葉にできない、理解していないからだとピラミッド原則を知った際に気付きました。
人に説明する際には変なプレッシャーで答えられない事もあるかと思います。
まずは机の上で考え、文章で書く練習をしてみましょう。
習慣化すれば頭の中で自然となぜなぜ?とできるようになり、会話中でも根拠に基づいた説明がスムーズにできるようになります。