製造技術を語る上で「比例費・固定費・損益分岐点」というキーワードは非常に重要です。
特に1~3年目の若手の内からこのような経営者視点で考えられるようになると周りからの評価も変わってきますし、今後の成長に良い影響を与えてくれるでしょう。
また、これらを常に意識して業務に向うことで間違いのない方向へ進むことができ、無駄なく効率よく改善業務をこなせる充実した日々を過ごせることにも繋がります。
製造技術を語る上で重要なこと
仕事はたった一つ
極論を言えば、製造技術の仕事はたった一つだけである。
それは「会社の儲けに貢献すること。」
儲けに貢献すると言う事は①比例費を削減する②固定費を削減する③販売量を増加するの3点があるが、製造技術では主に①②について改善を行っていく。
※製造ラインの生産能力が足りない状態の場合は能力向上の改善を行い、③に貢献することもありうる。
①②について改善すると損益分岐点がより少ない量となりより儲かる会社となる。
次に①比例費、②固定費について詳しく説明します。
利益が出る仕組みについて理解する
利益が出る仕組みを理解しておくと自分が任された仕事がどういう面で会社の儲けに繋がるかが知れるのでモチベーションが上がり、目的を見失わないため思わぬミスを防ぐことにもなるのでぜひ頭に叩き込んで欲しい。
比例費・・・作った分だけかかる費用(原材料費、治具費、外注費)
固定費・・・作った量に関係なく必ずかかる費用(人件費)
損益分岐点・・・これ以上販売できれば黒字になる量(売れなければその分赤字となる)
図で言うところの点線が改善によって目指すところです。
①比例費②固定費どちらか一方、または両方が矢印の方向に向かうことで、損益分岐点が左側へ移動します(より少ない量の生産で利益が出るようになる)
実際にやる仕事は多種多様なため、ここではざっくり概念の説明としました。
これを念頭に入れた上で次回から具体的な改善についての解説や重要な考え方・スキルについて紹介していきたいと思います。